Hi, みなさん、Evineです。
早速ですが、今回は関係詞の話です。
特に、関係代名詞と関係副詞の使い分けが苦手な生徒は多いです。
関係詞を用いる目的と文法的な区別
何のために関係代名詞あるいは関係副詞を用いるのか?両者とも「目的」は同じです。
前の名詞(先行詞)の説明をするためです。
あとは文法的な区別ですね。
文法的な区別は「文型」と「品詞」で考えます。まずは名称から品詞は明らかですね。
関係代名詞は「名詞」を言い換えたもの
関係副詞は「副詞」を言い換えたもの
例文で比較します。
「ここは彼が滞在している部屋です」
This is the room 関係副詞where he stays.
まず、ここで関係副詞を用いる理由は、後ろが文型的に完全だからです。
(S)he (自動詞)stays(彼は滞在している)
必要最低限のSVがあります。stayは自動詞ですから文法的にはSVだけで完全な文です。
ちなみに、ここはhe stays 副詞here(彼はここに滞在している)の副詞hereが関係副詞whereに変わったものです。
一方、
SやOなどが抜けた不完全な場合にしか関係代名詞は用いません。そこで、上の例文でwhereを関係代名詞whichで言い換えてみると次のようになります。
→ This is the room 関係代名詞which he stays in.
前置詞inの後ろには、前置詞の目的語である名詞が必要です。
つまり、he stays inは不完全な文で関係代名詞whichが使えるということです。
ここでは、he stays in 名詞the roomのthe roomが関係代名詞whichに変わったものですね。
関係代名詞と関係副詞の例題
受験生は空所補充の際に、関係代名詞と関係副詞のどちらを用いるべきかで悩むようですので実際に1題問いてみましょう。
London is a place [ where / which ] I've wanted to visit.
where = 関係副詞
which = 関係代名詞
ですが、ここで、どちらを使えばいいのか、それは[ ]の後ろをチェックします。
「抜けている箇所」がありますね。
他動詞visitの後ろにあるべき「目的語」、つまり「名詞」がありません。
代わりの名詞になるのが「関係代名詞」whichというわけです。
London is a place 関係代名詞(which) I've wanted to visit.(ロンドンは私がずっと訪れたいと思っている場所だ)
*実際には目的書くの関係代名詞は省略されますが問題の便宜上、今回は示してありました。
関係代名詞と関係副詞の区別は、結局は、文型と品詞を正しく理解できているのが大きなポイントです。そのあたり同時進行で復習をすると関係詞の単元もしっかり定着するようになります。
先行詞+関係代名詞+SやOが抜けた不完全な文
先行詞+関係副詞+完全な文(副詞のみが抜けた状態)
関係代名詞と関係副詞の種類
先行詞と関係代名詞
先行詞(名詞) |
主格 |
目的格*省略OK |
所有格 |
人 |
who |
whom/who |
whose |
人以外(モノ・動植物) |
which |
which |
whose |
人・人以外(モノ・動植物) |
that |
that |
× |
目的格は省略、
「人」の説明はwho、「人以外」の説明はthatが基本です。
所有格の関係代名詞は区別なくwhoseのみですが、かたい響きがあるため、口語ではそこまで使用しません。
先行詞と関係副詞
先行詞(名詞) |
副詞 |
場所 |
where |
時 |
when |
理由 |
why |
先行詞の内容に合わせてクリアにどんな関係副詞を用いるかが決まっています。
いずれも副詞が変化したものです。
関係詞の区別クイズ
(1) Did you find the key [ where / that ] you were looking for?
(2) I just want to have a day [ which / when ] I don't have to do anything.
(3) Don’t you remember the restaurant [ where / that ] we had dinner last week?
(4) I'll show you the photo [ that / why / when ] I took with her today.
(5) Perth is the city [ which / where ] we used to live.
答え合わせ
(1) Did you find the key 省略OK(which) you were looking for?(あなたが探していた鍵は見つかったの)
forの目的語が抜けた不完全な文=関係代名詞を用いる
looking for itの代名詞itを関係代名詞whichにしたもの。
(2) I just want to have a day when I don't have to do anything.(何もしなくていい日がほしいだけなんだよ)
SもOもあり完全な文が続いてますから関係副詞が使えます。
時を示すwhenですね。
(3) Don’t you remember the restaurant where we had dinner last week? (先週、僕らが晩ご飯を食べたあのレストランを覚えてないの?)
SもOもあり完全な文が続いてますから関係副詞が使えます。
場所を示すwhereですね。
(4) I'll show you the photo 省略OK(that) I took with her today.(彼女と今日撮った写真を見せてあげるよ)
他動詞tookの目的語が抜けた不完全な文、つまり関係代名詞が使えるということですね。
(5) Perth is the city where we used to live.(パースは私たちが以前住んでいた町です)
liveは自動詞ですから、weとliveだけで完全な文になっています。つまり、関係副詞が使えます。場所を示すwhereですね。
関係詞の区別には文構造の理解が不可欠です。文型解釈をするには品詞の知識も同時に必要ですね。
関係代名詞については過去記事もご参考ください。
Thanks for reading.
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