Hi, みなさん、Evineです。
前回の「主格の関係代名詞の話」に続き、今回は目的格の関係代名詞です。
主格と区別するために「目的格の」とは書きましたが、「目的格」の関係代名詞は特に日常会話では省略が基本ですから、ある意味で主格のように使い分ける手間はありません。ここでは実際的な使い方(考え方)を皆さんとシェアします。
「名詞」の説明をするSV(主語+動詞)
早速ですが、例文を確認しましょう。
My brother loves the cake he makes.(弟[兄]は、彼が作るケーキが大好きだ)
名詞the cakeに、これを説明する英文「he makes」(彼が作る)をくっつけたものです。普通の英文と異なる点は、the cakeと重複する内容であるhe makes it[=the cake] のitがないということですね。
ちなみに、このスタイルの文を「接触節」(he makesの部分)とも呼びます。次に説明する目的格の関係代名詞の省略と説明する場合もあります。
ショーケースに並んでいるケーキは、彼が作ったものと説明が入っているわけですね。
目的格の関係代名詞の区別
上の例文はこのように、厳密には、目的格の関係代名詞が省略されたと考えることができます。
My brother loves the cake (that) he makes.
このthatを関係代名詞ですが、他動詞buyの目的語itがthatになっているので「目的格の関係代名詞」と呼びます。
省略しない場合は、主格のように関係代名詞の区別もあります。
-
「人」を示す名詞 …関係代名詞who(書き言葉ではwhom)
-
「人以外」を示す名詞 …関係代名詞that(書き言葉ではwhich)
ただ、基本的には省略といいますか、使わないと言いますか、用いる必要性は感じません。
結局のところ、説明したい名詞に、SVから成る文をくっつけると覚えておけば十分です。
もちろん、2文に分けて表現してもOKですね。
My brother loves the cake.
He makes it.
この2文が今回のポイントを理解すれば1文にまとめることができるわけですね。
説明文の位置を意識しましょう。
もう1例チェックします。
The man my sister loves came from the company.(姉[妹]が大好きなその男性はその会社からやって来た)
主語の名詞The manにmy sister loves(姉[妹]が大好き)という説明をくっつけたものです。このmy sister lovesはwho my sister lovesと関係代名詞の文(節)で関係代名詞whoを省略したとも考えることができます。
ここで思い出していただきたいのは関係代名詞の文は名詞を修飾する形容詞のカタマリであるということです。つまり、説明文my sister lovesもまた名詞を修飾する形容詞の文ということです。
では名詞であればthe companyの後ろに置いてthe company my sister lovesでもOKなのか?ということになりますが、文法的に可能であっても、どの名詞に説明文をくっつけたほうが自然なのかが大切ですね。結局は状況次第で次のような言い方も可能になります。
The man came from the company my sister loves.(姉[妹]が大好きな会社からその男性はやって来た)
もちろん意味は異なりますので注意しましょう。
「名詞」の説明をするSVクイズ
次の日本語を参考に、[ ]内の語句を並べ替えて自然な英文を完成させましょう。
1. The [ I / bag / was / loved ] stolen.
2. I [ Jack / to / library / recommended / the / went ].
3. The [ my parents / New York / lives / artist / liked / in ].
4. The police [ my father / with / woman / arrested / worked / an ].
5. [ we / in / famous / the restaurant / were / is ].
答え合わせ
1. The bag I loved was stolen.(私が大好きだったカバンが盗まれた)
中心はThe bag was stolen.(カバンが盗まれた)です。
この主語である名詞The bagにI loved(私が大好きだった)という説明をくっつけたものです。
2. I went to the library Jack recommended.(ジャックが勧めてくれた図書館に行きました)
中心はI went to the library.(その図書館に行った)です。
前置詞toの目的語である名詞the libraryに説明文Jack recommended(ジャックが勧めた)をくっつけたものです。
3. The artist my parents liked lives in New York.(私の両親が好きだったアーティストはニューヨークに住んでいます)
中心はThe artist lives in New York.(そのアーティストはニューヨークに住んでいます)です。この主語である名詞The artistにmy parents(私の両親が好きだった)という説明をくっつけたものです。
4. The police arrested an woman my father worked with.(警察は父が一緒に働いた女性を逮捕した)
中心はThe police arrested an woman.(警察はある女性を逮捕した)です。
他動詞arrestの目的語である名詞an womanに説明文my father worked with(父親が一緒に働いた)をくっつけたものです。
5. The restaurant we were in is famous.(私たちがいたレストランは有名です)
中心はThe restaurant is famous.(そのレストランは有名だ)です。
この主語である名詞The restaurantにwe were in(私たちがいた)という説明をくっつけたものです。
基本的に、説明文の位置は、主語(S)または目的語(O)の後ろに置かれるというのもポイントです。文型は常に大切ですので、よろしければ文型の記事も復習してください。
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