Hi, みなさん、Evineです。
今回は、「相手に…させる」「相手に…してもらう」などの意味で用いる使役動詞です。高3の私立入試対策でも頻出ですね。パターンで当てはめると整理しやすいのですが実際に英文の中で出題されると色々と区別に悩むようです。
基本の整理をしてみましょう。
使役動詞
他動詞make/have/letは使役動詞として「使役動詞+目的語+原形不定詞」のカタチで使えます。過去分詞を用いるパターンはまた改めて書きたいと思います。原形不定詞とは「toなし不定詞」のことで、見た目は「動詞の原形」です。
早速ですが、次の3つの英文のニュアンスの違いを考えてください。
(a) The teacher made his students do that.
(b) The teacher had his students do that.
(c) The teacher let his students do that.
使役動詞 ニュアンスの違い
使役動詞としては、日本語もmake/have/letそれぞれ似たような意味になるため、ニュアンスをしっかり押さえておく必要があります。
「make O+V原形」…「(無理やり)Oに…させる」
「have O+V原形」…「(当然)Oに…してもらう」
「let O+V原形」…「(相手が望むように)Oに…させてやる」
いずれも、目的語(O)は後ろの動詞の原形(原形不定詞)の意味上の主語になっています。
(a) 「その先生は生徒たちにそれをさせました」
相手に行動させるという使役本来のイメージとしてはmakeが代表で、相手の意志とは関係なく、ある行動をさせる場合に用います。
(b) 「その先生は生徒たちにそれをしてもらいました」
相手に依頼すれば当然してもらえるという関係の中で用いる表現です。頼みごとという場面でしっくりきます。
(c) 「その先生は生徒たちにそれをさせました」
相手がしたいように邪魔をせずさせてやるというニュアンスで用いる表現です。
使役動詞 使い分けQuiz
日本語を参考に、使役動詞make/have/letを1語ずつ用いて自然な英文を完成させましょう。必要に応じて適切な時制の形に直してください。
(1)「スタッフにあなたに1冊送ってもらいます」
I’ll ( ) my staff send you a copy.
(2)「私の両親は絶対にバーで働かせてはくれませんでした」
My parents never ( ) me work at the bar.
(3) 「彼は私にエマのオーディションを見物させました」
He ( ) me watch Emma’s audition.
答え合わせ
(1) I’ll have my staff send you a copy.(スタッフにあなたに1冊送ってもらいますね)
使役動詞haveですが、これはお店の業者や専門家、あるいは部下や目下の人に対して、「ごく当たり前のこととしてやってもらう」ニュアンスです。そのため目上の相手には失礼に聞こえますので注意しましょう。haveの目的語であるmy staffが原形不定詞sendの意味上のSになっています。
(2) My parents never let me work at the bar.(私の両親は絶対にバーで働かせてはくれませんでした)
使役動詞letは、「相手の行動を邪魔しない」「相手の好きなようにさせる」というニュアンスです。me work = I work(私は働く)という意味上のSV関係です。主に口語で使われ、類語のallowは「容認」のニュアンスで書き言葉で用いられます。
(3) He made me watch Emma’s audition.(彼は私にエマのオーディションを見物させました)
使役動詞makeは相手(目的語の「人」)の意志とは無関係に、何かをさせる強制ニュアンスで使います。me watch = I watch(私は見物する)と意味上のSV関係です。I watchの状況をmakeで無理に作るというニュアンスで覚えておきましょう。
また強制ではなく自然とそのようになってしまう(動いてしまう)状況もmakeで表現できます。
Your jokes make me smile.(あなたのジョークは私を笑顔にさせます)
*自然とI smile(私は微笑む)になってしまう
Thanks for reading.