Hi、皆さん、エビンです。
これで第8回目ですね、今回も時制の復習です。
未来の表現
現在形、過去形、そして進行形をこれまで復習しましたが、今回は「未来の表現」をチェックします。時に関する時制の形としては、現在形と過去形の2つしかありません。そのため、未来については、現在の予測ということになります。その確信度や実現の可能性に合わせて様々な未来の事柄を表す表現があります。
未来の表現と聞けば、willやbe going toの形を思い出す学習者も多いと思いますが、今回はこの2つを扱います。
早速ですが、両者のニュアンスの違いがわかるでしょうか?
「え、違いがあるの?!」と思ってしまった方は必読です!
例題Q.1
日本語を参考に、適切な形を選びましょう。 (1) 「毎週火曜日に彼女は買い物に出かけます」( She goes / She’ll go ) shopping every Tuesday. (2) 「将来、君たちは何をするの?」What ( will you / are you going to ) do in the future |
時制の判断
(1) 「出かけます」は日本語では現在と未来の両方を指しています。
ここが英語の時制の難しいところですが、状況をしっかり見極めましょう。ここでのポイントは「毎週火曜日に…します」というevery Tuesdayを用いた現在の習慣であることです。単純な現在形She goesが正解でした。
一方、She’ll go[=She will go]は「今よりも先の話」をする未来の表現で、willは未来の話を伝える代表的な単語(助動詞)です。
このwillは「will+動詞の原形」の形で「(未来に)…するでしょう(…だ)」という意味になり、問題(1)は未来の話ではないため文意に合わず不適切。日本語の表面だけで時制の形を決めないように注意しましょう。
Q.1 (1)正解:She goes shopping every Tuesday.
will vs. be going to
(2) さて、be going toもwillと同様に未来を表す表現で、実は以下のようなニュアンスの違いがあります。
will+動詞の原形 |
「…(する)でしょう」 |
客観的な予測や自然の成り行き |
be going to+動詞の原形 |
「…する予定だ、つもりだ」 |
すでに決心された予定や計画 |
「将来」in the futureはずっと先の話で具体性はなく単純に未来について話している印象です。上表で考えればwillを用いるのが自然ですね。このwillは単純未来とも呼ばれ、仮にbe going toを用いても文法的に完全に誤りとは言えませんが、将来という漠然とした先の話をしている状況であればwillを用いるのが一般的です。
Q.1 (2)正解:What will you do in the future?
ちなみに「将来」ではなく「今週末」といった身近な予定・計画の話になるとグッと実現度が増すためbe going toがより自然な形になります。
(○)What are you going to do this weekend?(この週末は何するの?)
例題Q.2
自然な文意になるように適切な形を選びましょう。 (1) When ( Tim will / will Tim ) arrive? (2) I ( won’t be / wasn’t ) busy next week. |
willの疑問文と否定文
(1) When(いつ~)と「?」マークがあるので疑問文であることはすぐに判断できますね。そこで未来表現の代表willを用いた疑問文「…するでしょうか?」(問題(2)の否定文も同様)の作り方ですが、実はbe動詞の要領とまったく同じです。
肯定文:Tim will arrive tomorrow.(ティムは明日到着するだろう)
疑問文:Will Tim arrive tomorrow?(ティムは明日到着するだろうか?)
be動詞と同様、主語(Tim)とwillの位置を反対にするだけです。
問題は上記例題のtomorrowの個所がWhen(いつ~)に置き換わったパターンの少し難しい疑問文になっていますが、Tim willの語順が文法的に不自然ですね。語順が肯定文と同じになってしまっています。
Q.2 (1)正解:When will Tim arrive?(いつティムは到着するの?)
ちなみに、willの否定文もbe動詞の要領と同じでwill+not+動詞の原形「…しないだろう」とwillにnotをつける形になります。短縮形のwon’t[=will not]も重要ですので押さえておきましょう。
※be going to表現は、そのままbe動詞を用いた英文と同じ要領で疑問文・否定文にします。
未来を表す時の表現
(2) won’t beは未来の表現、wasn’tは過去形です。このような選択問題は時制を決定する「時」の表現や文脈判断になります。今回は時を表すnext weekが決め手でした。next weekは「来週」という意味で未来の予定や計画を表すのは明らかですね。
それでは未来を表すカタチでよく用いられる「時」の表現を挙げておきましょう。
tomorrow(明日)、tomorrow morning/afternoon(明日の朝、午後)、next week/month/year(来週/来月/来年)※next(翌~、次の〜)、some day(いつか)、soon(すぐに、まもなく)など
Q.2 (2)正解:I won’t be busy next week.(来週私は忙しくないでしょう)
※be動詞の原形beを忘れる学習者が多いので注意してください。
willとbe going toのニュアンスに違いがあるんだという「意識」がまずは大切ですね。
発展クイズ
[ ]内の状況を伝えるための自然な形を選びましょう。 [既に欲しい物件を押さえている] ( We’ll / We’re going to ) buy a new house. |
未来の表現willとbe going toのニュアンスの違いを改めておさらいしましょう。日本語訳だけではなく状況をもとに形を選ぶことが大切でしたね。
問題の状況は「既に話し手の中で物件購入の決心がある」わけです。
ここが大きなポイントで、先の予定や計画に向けての実行する決心がある場合にはwillではなくbe going toが好まれます。
ではWe’ll[=We will]はどんな印象を相手に伝えるのでしょうか?
ここでwillを用いた場合「まだ決心をしたわけではないが、そうなるんじゃないかな?」といった程度にトーンが下がります。また文脈によってwillは「意志」を強く表し「買うぞ」という前向きな気持ちを発信することも可能です。(意志未来のwill)
確かに、willとbe going toは意味的に大きな差異はないケースもありますが、明らかにそれぞれの形が持つニュアンスの違いを意識して使い分けられている状況も多くあるため、適当にはできません。英文に触れる経験を積みながらその感覚を養っていきましょう。
正解:We’re going to buy a new house.
日本語訳例:私たちは新しい家を買うんですよ
「中学英文法の復習」カテゴリーでは、あくまでも入門レベルの英語力のベース構築のとっかかりとなる知識を整理しており、より実践的な知識は拙著「Mr.Evineの英語塾 コア英文法」をご覧ください。こちらの記事も併用すればより学習しやすいと思います。
Thanks for reading!