Evine's Words エビンズワーズ

英語学習書籍『Mr.Evineシリーズ』ロングセラー著者であり英語塾を主宰する講師エヴィンの英語学習や出版情報&英文法学習ブログです。見出し以外にもカテゴリーより記事をご覧いただけます。 *叱咤激励、ご質問、ご相談など、ご自由にコメント欄に残してください。

句動詞(Phrasal verbs)の話

Hi、皆さん、エビンです。

 

冬トレと英検対策講座で日々、教室でバタバタしています。コロナ関連での欠席者も増えておりますので、この年末年始、油断はできないと感じています。

 

 

少しブログ更新ができておりませんが、今回は英語らしい自然な表現に欠かせない句動詞について書きます。

 

句動詞

句動詞は、動詞を中心に他の語句(副詞や前置詞など)が合わさり、特別な表現(動詞のフレーズ)になったものです。本来の動詞の意味から表現の意味が推測しにくいため注意が必要です。早速ですが、次の2文を比較しましょう。

 

「私はそのオファーを断ることにしました」

(a) I’ve decided to 動詞refuse the offer. 

(b) I’ve decided to 句動詞 turn down the offer.

 

英文(a)の動詞refuseを句動詞turn downで言い換えたものが英文(b)です。

どちらも文意は同じですが、特に日常英会話では、動詞1語で表現するよりも句動詞で表現する方が生きた英語の響きになります。

 

句動詞4パターン

動詞を中心とした表現には大きく4つのパターンを押さえておきましょう。まずは例文です。

 

(1) 自動詞Hold 副詞on a second.(ちょっと待ってね)

(2) 自動詞Come 前置詞to (Omy office.(私のオフィスに来てください

(3) Can I 他動詞put 副詞off (O) the meeting till next week? (来週までその会議を延期できますか)

(4) I 自動詞made 副詞up 前置詞with (O) her husband. (僕は彼女の夫と仲直りをしました)

 

動詞で言い換えると、(1) wait (2) visit (3) postpone (4) become friendlyになりますが、表現の選択肢を広げる意味で句動詞は大切な情報です。

 

英文(2)(4)は、細かく見ると自動詞と前置詞を用いた表現ですが、いずれにせよ、普通の他動詞のように、前置詞も後ろに目的語となる名詞が必要になるため、「自動詞+前置詞」「自動詞+副詞+前置詞」を1つの他動詞のようにまとまりで意識するのが自然です。

 

英文(3)は普通の他動詞を用いたものですが副詞と目的語の位置に注意しましょう。文法的には「他動詞+副詞+目的語(名詞)」または「他動詞+目的語(名詞)+副詞」の語順になります。

ただし、英語は、新情報は文末に、既知情報はできるだけ前へという性質があるため、目的語で示す情報が新しい場合は「他動詞+副詞+目的語(新情報)」の語順にするのが自然です。そのため、名詞を言い換えた代名詞は完全に既知情報となるため、「他動詞+代名詞の目的語(既知情報)+副詞」の語順にするのが一般的です。

 

pick upの例:

「3時に彼の娘を車で迎えに行く予定です」

(○) I’m going to 「他動詞+副詞」 pick up 名詞(O) his daughter at 3. 

(○) I’m going to 他動詞 pick 名詞(O) his daughter 副詞 up at 3.

 

「3時に彼女を車で迎えに行く予定です」

(○) I’m going to 他動詞 pick 代名詞(O) her 副詞 up at 3.  →「他動詞+代名詞の目的語(既知情報)+副詞」の語順が正解

(×) I’m going to pick up her.

 

 

では最後に、句動詞4パターンを整理しておきましょう。

(1) 自動詞+副詞

come around[=come](やって来る)、come back[=return](戻る)、come out[=appear](現れる)、come up[=approach](近づいてくる)、end up(結局…になる、…に行き着く)、go down[=become less](下がる)、go on[=continue](続く)、grow up(成長する)

(2) 自動詞+前置詞+O

come across[=meet](…と偶然出会う)、get off(…を降車する)、get on/in*[=board](…に乗車する)、go/get in[=enter](…に入る)、go over[=check](…をチェックする)、look after(…の世話をする)、talk about[=discuss](…について話をする)、talk/speak to[=tell](…と話をする)

(3) 他動詞+副詞+Oまたは他動詞+O+副詞

back up[=copy](…のバックアップをとる)、finish off[=complete](…を完成させる)、make up[=invent](…をでっち上げる)、pick up(…を拾い上げる[=lift]、…を迎えに行く[=meet])、set up[=organize/plan](…を準備する)、sort out[=reorganize](…を整理する)

(4) 自動詞+副詞+前置詞+O

catch up with(…に追いつく[=overtake]、…を逮捕する[=arrest])、keep up with[=continue](…について行く)、make up for[=compensate for](…を償う)、put up with[=tolerate](…を我慢する)

 

フレーズ解釈に役立つ前置詞または副詞

 

句動詞の中で用いられる頻度の高い前置詞や副詞を下表にまとめました。コアニュアンスも一緒に押さえておくことで、今後の学習効率もアップします。

 

around

囲むように(→そこら辺、周囲、転向)

back

後ろに(→元に戻って)

down

下に(→減少、憂鬱、安定)

in

空間内に(→中に入って)

off

離れて(→分離)

on

触れて(→接触、依存、継続)

out

空間外に(→外に出て)

over

上方に(→覆って、越えて)

through

端から端へ(→通過、経験)

up

上に(→出現、完了)

 

ぜひ辞書も参考にイメージを膨らませておきましょう。

 

 

Thanks for reading!

 

日曜日、ついに観てきました!

スラムダンク世代の自分としては今年1の映画でした。