Hi、皆さん、エビンです。
それでは今回も中学英文法 入門レベルのポイントを復習します。
#1 ~ 19の復習はコチラから
- 同等比較と比較の表現
- 同等比較の表現「as+形容詞・副詞の原級+as ...」(…と同じくらい〜)
- 同等比較の否定表現「not as+形容詞・副詞の原級+as ...」(…ほど〜ではない)
- 比較の強調表現 much+比較級・最上級(ずっと〜)
- as+形容詞・副詞の原級+as possible(できるだけ〜)
- 発展クイズ
同等比較と比較の表現
前回学習した比較級-erと最上級(the) –estは「差」を明確にし、比較対象よりも主語が上であることを示しましたが、今回は、ほぼ「差」がないことを示す同等比較の表現です。
読解だけではなく日常会話でも必須ですのでしっかり押さえておきましょう。
例題Q.1
日本語の意味になるように、カッコに適切な語を入れましょう。 (1) 「彼のお父さんは私のお父さんと同じくらいの年齢だ」 His dad is ( ) ( ) as mine. (2) 「神戸は大阪ほど大きくはない」 Kobe ( ) ( ) large as Osaka. |
同等比較の表現「as+形容詞・副詞の原級+as ...」(…と同じくらい〜)
(1) 形容詞・副詞を視点に「人と人」「物と物」を比較したときに、両者に「差」がないことを伝える表現です。形容詞または副詞の原級(-er/-estの変化がない元の形)を2つのasで挟み、as+形容詞・副詞の原級+as ...の形で「同じくらい〜だ」という意味になります。
asの品詞ですが、1つ目は「副詞」(後ろの形容詞または副詞を修飾)、2つ目は「前置詞」または「接続詞」の働きがあります。問題(1)では前置詞として、後ろにmy dad(私のお父さん)を1語で言い換えた所有代名詞mineを置いたものです。
接続詞の例: I’m as tall 接続詞as 主語+動詞he is.(僕は彼と同じくらいの背丈だ)
前置詞の例: I’m as tall 前置詞as 目的格の代名詞(名詞)him. (僕は彼と同じくらいの背丈だ)
*前置詞として名詞(または目的格の代名詞)を用いるほうが口語的です。
I’m as tall as he.という主語だけを残した中途半端な形は好まれませんので注意しましょう。
Q.1 (1)正解:His dad is as old as mine.
同等比較の否定表現「not as+形容詞・副詞の原級+as ...」(…ほど〜ではない)
(2) 問題(1)で確認したas ~ as表現(同じくらい~)の否定文の解釈に注意してください。(×)「…と同じくらい〜ではない」という意味ではありません。not as ~ as ...の形で「…ほど〜ない」という意味で解釈しましょう。この表現は、主語(Kobe)が比較する対象・相手(Osaka)と同じレベルに至っていないことを伝える表現です。
語順がややこしく見えますが、比較相手をas ~ as Osakaの形で表し、Kobe isn’t largeに加えるというシンプルなイメージで押さえてください。
Q.1 (2)正解:Kobe isn’t as large as Osaka.
比較の表現は中心となる部分に比較対象を加えたもの。そのイメージで語順に注意しよう!
例題Q.2
自然な意味になるように、カッコ内の語を正しく並び替えましょう。 (1) ( feeling / better / I’m / much ). (2) Please call me ( possible / soon / as / back / as ). |
比較の強調表現 much+比較級・最上級(ずっと〜)
(1) このmuchは「ずっと~」という意味で、形容詞well(気分・調子が良い)の比較級betterを強調する副詞です。一般の形容詞や副詞の強調では副詞very(とても)を用いることができましたが、比較級や最上級にveryを用いることはできません。
veryの例:
- Yuki is very 形容詞tall.(私はとても早くに目が覚めた)
muchの例:
- Yuki is much 比較級taller than me.(ユキは私よりもずっと背が高いです)
- Yuki is much 最上級the tallest of them.(ユキは彼女たちの中でずっと背が高いです)
*veryは「the very+最上級」の語順であれば使用可能です。比較級は使えません。
ちなみに、問題(1)の現在進行形be –ingは「だんだん~になっている」という徐々に変化する様子を表現したものです。発展的な表現ですが日常会話ではよく登場するのでぜひ覚えておきましょう。
例:It’s getting darker.(もっと暗くなってきています)
Q.2 (1)正解: I’m feeling much better.(ずっと[気分が]よくなってきたよ)
as+形容詞・副詞の原級+as possible(できるだけ〜)
(2) as ~ as possibleは「できるだけ〜」という表現です。as soon as possible(出来るだけ早く)は会話表現としてもよく用いられますのでこのまま覚えておきましょう。
possibleは「主語+can/could」で言い換えることができます。
⇔ Please call me back as soon as you can.
Q.2 (2)正解: Please call me back as soon as possible.(出来るだけ早くお電話ください)
同じas ~ asを用いた倍数表現も押さえておきましょう。「2倍」はtwice as ~ as …(…より2倍~だ)、「3倍以上」は数詞+times as ~ as …(…より○○倍~だ)で表します。
- It takes twice as long as you think.(あなたが思っているよりもそれには2倍の時間がかかります)
- The mountain is about three times as high as Mt. Everest.(その山はエベレストよりもおよそ3倍の高さがあります)
発展クイズ
文意を推測し、( )内の語を並び替えて自然な英文にしましょう。 I’m ( friends / good / as / not / making / as / at ) Ryota. |
as ~ asの中身が単純な形容詞・副詞だけとは限りません。
すべては基本語順の積み重ねですから、まずは中心となる英文I’m not good at making friends.(僕は友達作りが得意ではありません)を意識してください。
ここから「誰と比べての話」なのかを示すために、比較する相手をas ~ as Ryotaの形で追加します。ここで大切なのはどこを視点に比較するのかですね。今回であれば形容詞句good at making friendsを視点にしていますので、この箇所をasでくくれば完成です。
正解:I’m not as good at making friends as Ryota.(僕はリョウタほど友達作りが得意ではありません)
比較の表現は、品詞(形容詞と副詞)をいかに理解しているかが重要です。
また使いこなせるようにするためには演習量もある程度必要ですね。社会人のための英文法ドリルも出していますのでご興味がある方はぜひこの冬チャレンジしてください。
Thanks for reading!