Hi、皆さん、エビンです。
第4回目の中学英文法の復習です。現役の中学生で、動詞の区別は1つの大きな課題です。
第1回目はコチラ
動詞
これまでに名詞や形容詞など単語レベルの働きに注目してきました。
いよいよ英文の作り方を勉強しますが、英文の骨組みに欠かせない単語が今回のテーマである「動詞」です。動詞は大きくbe動詞と一般動詞に分かれ、伝えたい内容によってしっかり使い分ける必要があります。それでは、例題で基本的な両者の働きの違いをチェックしましょう。
例題Q.1
日本語も参考に、( )内の語を文法的に正しく並び替えましょう。ただし、必要なものが1つずつありますのでそれを補って英文を完成させてください。 (1) 「ドリーは忙しい」 ( busy / Dolly ). (2) 「ニックは日本で英語を教えています」 ( Nick / English ) in Japan . |
主語+動詞 … / be動詞と一般動詞の違い
(1) まず最初に押さえておくべきポイントですが、英単語を並べて1つの英文を作るには「主語」(S)と「動詞」(V)が必要です。「誰」が「何する」という情報が英文には最低限必要で「主語+動詞」の語順が基本原則になります。
このルールに当てはめると、( )内にある名詞Dollyと形容詞busyだけではアウトで、動詞が不足していると判断できます。それでは動詞について整理しておきましょう。
「動詞」にはbe動詞と一般動詞の2種類あり、結論から例題Q.1 (1)ではbe動詞isが必要です。
このbe動詞は「つなぎ言葉」として、シンプルに主語と主語の様子や状況、そして名前などを相手に伝える形容詞や名詞をつなげます。主語Dollyと様子を示す形容詞busy(忙しい)をbe動詞isでつなげることで1つの英文が完成します。Dolly busyと並べるだけでは文法的に英文として不完全なんですね。
Q.1 (1) 正解:Dolly is busy.
(2) 一方、一般動詞は主語の具体的な動作や心情を伝えるために働きます。名詞NickとEnglishだけでは主語NickがEnglishで何がしたいのか、が相手に伝わりません。そこで「教える」という具体的な動きを一般動詞teachで表現するわけです。さらに先ほどの「主語+動詞」のルールに従ってNick teaches ...という語順にすれば自然な英文が完成です。
では表で例文と一緒に整理しておきましょう。
be動詞 |
「主語(名詞)+be動詞+形容詞または名詞」 I’m sleepy.(私は眠い) ※I’m = I am We’re friends.(私たちは友だちだ) ※We’re = We are |
「主語は~だ」 |
一般動詞 |
「主語(名詞)+一般動詞 …」 I sleep well at night.(私は夜ぐっすり寝ます) We love sushi.(私たちは寿司が大好きです) |
「主語は~する」 「主語は…を~する」 |
一般動詞がないと文法的にはもちろん、意味的にも成り立ちません。一方、be動詞はそれ自体がなかったとしても意味自体は通じます!あくまでも文法的な機能としてbe動詞は働く、実はその程度の動詞です。
Q.1 (2)正解:Nick teaches English in Japan.
Q.2例題
日本語を参考に次の英文に文法的な誤りがあれば訂正しましょう。 (1) 「6月は雨がたくさん降ります」 It is rain a lot in June. ※天候を示す「それ」とは訳さない形式的な主語it (2) 「そのカフェは今日開いています」 The café is open today. |
名詞 vs. 動詞
(1) 日本人の感覚で「え、これは名詞でしょ?!」という思い込みが時々英語の勉強を邪魔することがあります。実はrainには「雨」という不可算名詞の働きだけではなく、一般動詞の働きで「雨が降る」という意味で用いることができます。「雨が降る」=「具体的な動作」、つまり一般動詞のrainを今回は用いると考えてください。そうすると、つなぎ言葉であるbe動詞isは余分で必要ありません。動詞を一緒に並べて用いることはできません。
Q.2 (1)正解:(×)is rain (○)rains
動詞 vs. 形容詞
(2) openは「…を開ける」という意味で一般動詞のイメージが強いですね。ところがopenには形容詞としての働きがあり「開いている(状態の)」「営業中の」という意味で用いることができます。
この形容詞openは主語The caféの様子を表したもので、be動詞を用いて主語と形容詞を結びつけるわけです。openを一般動詞と勘違いしてbe動詞isが余分だと考えないように注意しましょう。
一般動詞openの例:
- The bakery opens at 8 am.(そのパン屋さんは午前8時にオープンします)
「be動詞+形容詞open」を用いた場合は主語の様子や状況、つまり「状態」を表現するのに対して、一般動詞openを用いた場合は具体的に「動作」として「オープンする(営業開始する)」という表現になります。このイメージの違いはbe動詞と一般動詞の使い分けにおいて今後も大切なポイントになります。
Q.2 (2)正解:間違いなし
他の品詞と誤解されやすい英単語
Q.2のように、英単語の品詞(働き方)の押さえ方を間違えると発信方法が間違ってしまうため注意が必要です。入門レベルの学習者が使い方を間違えやすい代表的な英単語を最後にご紹介しましょう。
動詞と勘違いされやすい形容詞 |
busy(忙しい)、ready(準備ができた)、tired(疲れた) |
形容詞と勘違いされやすい一般動詞 |
like(…を好む)、love(…が大好きである)、want(…が欲しい)、know(…知っている) |
「私たちは準備ができています」
(×)We ready. (○)We are ready.
「私たちは新車が欲しい」
(×)We are want a new car. (○)We want a new car.
発展クイズ
次の日本語の意味になるように( )内に適語を入れましょう。 「私は毎朝自分の芝生に水をやります」 I ( ) my lawn every morning. |
学校英語ではなじみのない英単語の使い方は実際の英語には多く見られます。「主語+動詞」の語順ルールで空所には何らかの動詞が入るというのは容易に予測できますが、日本語の「水をやる」という動詞にとまどう学習者は多いものです。結論から「水」でおなじみのwaterが正解。
waterは不可算名詞「水」としての押さえ方が初級学習者には一般的で一般動詞としての働きはあまり知られていません。ところが「…に水をやる」という意味でwater the garden(庭に水をまく)、water the flowers(花に水をやる)といった一般動詞としての使い方は英語圏の絵本でもごく普通に登場しますのでぜひ押さえておきましょう。
ではもう1つ別の英単語もチェックしておきましょう。
plantの例:
- 一般動詞「植える」:My uncle plants tomatoes in his garden. (私のおじさんは庭にトマトを植えます)
- 名詞「植物」:I forgot to water the plants.(植物に水をやるのを忘れました)
plantも名詞のイメージが強いのですが実際には一般動詞としてもよく登場します。
品詞の使い方で、英単語の語順は変化しますし、疑問文や否定文の作り方も異なります。品詞の意識は日頃の学習においてとても重要です。
正解:I water my lawn every morning.
※一般動詞water …「…に水をやる」
衝動的にLeo LionniさんのFrederickという絵本をネット購入しました。
和訳されたものよりも原文の方がニュアンスをそのまま楽しめます。
典型的な怠け者の行動に見える野ネズミのフレデリックですが、、オチがいい感じ。
Thanks for reading!