Hi、皆さん、エビンです。
今日も暑いですね。今週も頑張っていきましょう。
これまで色んな学校で、教員向けセミナーに登壇する機会がありました。
セミナー後も色んな先生方からご質問を頂戴し、個別に回答することも多いのですが、せっかくなので、こちらのブログでも公開していこうかと思います。講師向けのネタ寄りかもしれませんが、一般の英語学習者の方にとっても参考になると思います。
文法的には間違っていないけれど不自然な表現というところで、私も自分の経験上の感覚で生徒に答えることがあるので、説得力を持たせたいと常々思っていました。試験では〇にしておくけれど実際はあまり使わないよ、という表現はありますよね。エビン先生は、どうやって不自然な表現というものを判断なさっているのかもう少し具体的に知りたかったです。もし後日でも教えて頂けるなら大変ありがたいです。(原文のまま)
やはり、講師の英語力と経験値ですね。
どれだけ経験が染み込んでいるかどうかです。
例えば、「私たちが結婚式を挙げたホテル」を英語にしてみましょう。
the hotel where we had a wedding
これで文法的には正解です。
ですが、a weddingは不自然です。
これだと何度も結婚と離婚を繰り返し、その中のある1回の挙式という意味です。あるいは、まだまだこれからも結婚するのかな、その中の1回かな、ということを連想させます。
そこで、our weddingとすると自然な響きになります。
(○)the hotel where we had our wedding
*whereは場所を説明する関係副詞(〜が…する[場所])
不自然な英文から「違和感」を感じ取れるかどうかは講師の経験値です。文法的な正しさが判断できることも当然大切ですが、その追求だけでは講師自身の本当のコミュニケーション力は磨くことはできません。
経験も、意外と勝手に経験値として身についてはくれません。
10年アメリカに住んでいても全く英語が話せない日本人を見かけたことがあります。
経験しようとする姿勢が必要です。
何でもかんでも経験に変えようと努力することが大切ですね。
ただ、経験値が満足に得られるまで、まとまった時間はどうしても必要です。
そこで、自分の例文が本当に外国人に使われているのかをネット検索することをお勧めします。学校の先生でしたらALTの先生に尋ねるのが一番ですが。
調べ方については、過去の記事で詳しく書いていますので、よろしければご参考ください。
結局のところ、具体的な回答を示すことが難しいのですが、自分の英語力を経験の中でUPさせていく中で、表現のデーターが頭に蓄積し、不自然な英文に対して違和感が持てるようになるはずです。簡単に言えば「これは聞いたことがない」「こんな言い方は自分はしないな」と感じれるようになるか、ではないでしょうか。
もちろん、僕自身もまだまだで、未だに自分の原稿をネイティブにチェックしてもらうと、さらにもっと自然な言い回しがあるんだと発見することがあります。ただ、ネイティブ同士も意見が食い違うことがあり、アメリカ人がこの表現が自然だと言ってもイギリス人はこんな表現聞いたことがないと議論になることがあります。世代によっても、育ってきた環境によっても異なります。
間を取るためには、まずは文法的な正しさと一般的な言い回しがベースになるのかなとも思いますね。
また表現力を支えるのがシーン別の語彙力ですね。「Topic by Topic Dictionary」などは初級レベルから扱いやすいです。語彙だけでなく、各場面に合わせた発言に必要な文法ポイント紹介や実際にその語彙をどんな風に使っていくのかの事例が豊富です。
それでは今回はこの辺りで。
Thanks for reading!
P.S. 今週、いよいよ一足先に新刊「Mr.Evineの英語塾 コア英文法」の見本誌が届く予定です。