Hi, みなさん、Evineです。
今回は、「助動詞」です。
みなさんは、助動詞のイメージはいかがでしょうか。
昔の生徒さんで、「助動詞っていりますか?」という素朴な疑問をいただいたことがあります。助動詞の価値は特に初級レベルの学習者はあまり気にしない方は多いです。
「〜することができる」のcanも助動詞の1つですが、あまりにメジャーでもはや英単語のように覚えてしまっている方もいるので、助動詞と聞いても意外とピンとこない学生もいるようです。
中級レベル以上になると、助動詞の奥深さを知り、整理がなかなかつかない厄介な存在となっていますね。「助動詞」は、動詞の意味に、話し手(書き手)の主観的な気持ちを加える働きをします。
細かな状況描写や話し手(書き手)の感情表現も助動詞によって使い分けるため、より自然な発信をするために欠かせないものですが、その使い分けに悩む学習者は多いものです。
まずうまく使えない原因として、日本語の意味に重きを置いて学習していることです。英単語も同じですが、どんな場面で、誰に対して、何をどんなふうに伝えるのか、そうした会話での使い方が十分にイメージ、理解できていなければ知識は知識のままで終わります。
また助動詞が難しい原因の1つに用法の多さもあります。
文法書や辞書を引けば1つの助動詞に対して、実に様々な用例がありますが、最初からそれをうまく整理し運用するのはかなりハードルが高いものです。
そこで、助動詞の「可能性」と「必要性」の表現を軸に学習するのがオススメです。さらに、この2つのポイントは、「響きの強弱」で整理できます。
例えば、同じ「可能性」を表現する助動詞でもmustとmightが持つ響きの「強弱」は異なります。
(A) Saki must be in Nagoya. I just got a text from her.(サキはきっと名古屋にいるよ。彼女からちょうどメールをもらったんだ)
(B) Saki might be in Nagoya, but I’m not sure.(サキは名古屋にいるかも、でもちょっと自信ないなぁ)
どちらも助動詞で「事実」の「可能性」を表現したものですが、日本語も参考にすると同じ助動詞でも確信度(気持ち)の「強弱」が異なるのがわかります。
まず英文(A)の助動詞mustは「こうだから、こうなる」という流れで根拠に基づく強い可能性を表現したものです。今回であれば2文目がその理由を示す情報になっています。一方、英文(B)の助動詞mightは「ひょっとしたら…ではないかもしれない」という否定的な感覚で話し手(書き手)の弱い可能性を表現したものです。but以降で確信のなさが示されています。
また助動詞の用法についてはこのブログで整理して書きたいと思います。
最後に、
出版社アルクさんのウェブメディアEnglish Journal Onlineでの連載記事『Mr. Evineのコア英文法テクニック』の最終回が本日公開となりました。
前回は基本時制「現在形」と「現在進行形」の違いについて書いています。
最終回は今回の助動詞がテーマでした。1問載せておきますのでチャレンジしてみてください。
Q. 下線部に注目し、次の英文の違いは何でしょうか。
(A) Everything is all right.
(B) Everything should be all right.
解答・解説はコチラの記事をご覧ください。
Thanks for reading.