Evine's Words エビンズワーズ

英語学習書籍『Mr.Evineシリーズ』ロングセラー著者であり英語塾を主宰する講師エヴィンの英語学習や出版情報&英文法学習ブログです。見出し以外にもカテゴリーより記事をご覧いただけます。 *叱咤激励、ご質問、ご相談など、ご自由にコメント欄に残してください。

OtherとAnotherの違い

Hi, みなさん、Evineです。

 

今日は、高校生も苦手なOtherとAnotherの違いを押さえます。

中学英語ですでに登場しますが、あまり複雑なパターンでは出題されません。

早速ですが、クイズで確認しましょう。

 

 

Other vs. Anotherクイズ

 

文法的に適切なものを選びましょう。(7)(8)は同じものを2度使ってもOKです。

 

(1) the _____ one

other/another

 

(2) _____ cup of coffee

other/another

 

(3) _____ students

other/another

 

(4) _____ student

other/another

 

(5) the _____ students

other/another

 

(6) _____ colors

other/another

 

(7) My uncle has three children.

_____ is a lawyer in New York. _____ is an English teacher in Japan. The _____ works for Apple.

 

one/another/other/others  *1つ不要

 

(8) My brother has five kids.

______ of them lives in London, _____ lives in Boston and _____ lives in Chicago. And I don't know about the _____.

 

one/another/other/others *1つ不要

 

 

OtherとAnotherの共通点

 

両者の区別がしにくい理由は「共通点」があるからです。

まず「他」という感覚は同じです。

 

また品詞もどちらも代名詞(他の)と形容詞(他の)として使えます。

問題は(1)~(6)が形容詞の働きで、(7)(8)は代名詞の働き(ここではSの働き)をしています。

 

形容詞であれば「other/another+名詞」の語順になり、代名詞であれば英文の中でSやOなどで使えます。

 

  • 「他」という意味では同じ
  • 代名詞と形容詞の働きは同じ

 

まずはAnotherを押さえる!

 

anotherの方が表現の選択肢が限られ押さえやすいため、anotherを確実に押さえることでotherも理解しやすくなります。

 

anotherはもともと「an+other」が1つになったものです。

 

つまり、「他の何か1つ」という「他」+「1つ」のニュアンスがanotherにはあります。anが含まれるため、「これ!」「あれ!」というニュアンスがない不特定のものを指し、anotherの前にtheやmyなどの名詞を特定する単語(限定詞)を用いることはできません。

 

  • another = 不特定の響き
  • 代名詞another=「他の1人」「他の1つ」
  • 形容詞another=「another+単数名詞(=可算名詞)」(他の〜)

 

 

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This box is too big. I want another one.(この箱は大きすぎます。他のやつがいいです)

 

otherに関してはクイズの答え合わせでチェックしていきます。

 

答え合わせ

 

(1) the other one(残ったもう1つ、もう1人)

theがつくと限定された範囲の中で「残った別のもの、人」というニュアンスになる。

anotherにtheは× 

 

(2) another cup of coffee(もう一杯のコーヒー)

お代わりで使える表現です。「another+単数名詞cup」でバッチリ。

otherを形容詞として名詞とセットにする場合は、「other+不可算名詞」「other+複数名詞」「the other+名詞(不可算名詞・複数名詞)」の3パターン。the other cupやother cupsであれば文法的に正しくなる。

 

(3) other students(他の生徒たち)

「other+複数名詞」でバッチリ。another+複数名詞は誤り。

 ただし、「さらに」という追加を意味する場合は複数名詞あり。基本的には「数詞」や「few」の前に置くパターン。

another ten people(さらに10人)、another few days(もう数日)

 

(4) another student(他の1人の生徒)

「another+単数名詞student」でバッチリ。the other studentやother studentsであれば文法的に正しくなる。

 

(5) the other students(残り全ての生徒たち)

「the other+複数名詞」は例えばクラスの3組や5組の中の生徒に限定された中で、その中で残り全部をさす。

「他人」となると限定されない一般的な話になるのでtheをつけずにothersだけになる。

Don't talk to others.(他人と話さないで)

 

anotherはtheもつけれなければ複数名詞と一緒にもしない。

 

(6) other colors(他の色)

「1色」ではなく不特定多数の中の「別の何色か」を指す。

 

(7) My uncle has three children.(おじさんには3人の子供がいる)

One is a lawyer in New York. Another is an English teacher in Japan. The other works for Apple.(1人はニューヨークの弁護士。別の1人は日本で英語講師。そして3人目[残った1人]はApple社で勤めているよ)

one/another/other/others  *1つ不要

 

子供が1:1:1の比で別れた場合に、One:Another:The otherで表現できる。3人目は最後に残った1人なので限定されるためtheを用いる。

 

(8) My brother has five kids.(私の兄[弟]は5人の子供がいる)

One of them lives in London, another lives in Boston and another lives in Chicago. And I don't know about the others.(彼らのうちの1人はロンドン、他の1人はボストン、他の1人はシカゴに住んでるよ。それから後の2人(他の子供たち)については分からないよ)

one/another/other/others *1つ不要

 

子供が1:1:1:2(複数)の比で別れた場合に、One:Another:Another:The othersで表現できる。紹介している途中の子供は何度でもanotherが使える。最後の1人または何人かに言及する場合にthe otherやthe othersを使う。ここでは残ったのは2人で限定された複数ということでthe othersが正解。

 

  • 形容詞other = other+複数名詞…他の複数の人・モノ
  • 形容詞other = other+不可算名形…他の1つ
  • 形容詞other = the other+複数名詞…限定された残りの人々
  • 形容詞other = the other+不可算名…限定された残りの1つ
  • 代名詞other = others …他の不特定多数
  • 代名詞other = the other …片方の1人・1つ
  • 代名詞other = the others …複数の残り全部の人・モノ

 

形容詞の働きは名詞とセットになるということですね。anotherとは違いtheを用いることができ、theがあると「残りの」というニュアンスが含まれます。

 

日常会話でもよく使われますので、今後注意してチェックしてください。文法的な使い方を一度じっくりと意識するとだんだんパターンが理解できるようになります。

 

特に前回の不定詞で挙げた用法の区別もそうですが、形容詞だとか名詞だとか、遠回りなようで押さえておくと英語力の向上に貢献してくれます。

 

Thanks for reading.

 

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平日毎朝8amに誤用例クイズをつぶやいています!(答え合わせは10am)