Hi, みなさん、Evineです。
公立では中2で学習する不定詞、この不定詞で一気に英語が苦手な生徒が増えます。
不定詞は文法用語にとらわれず、表現の魅力を感じて欲しいですね。
では今日は不定詞の基本用法を簡単に解説します。
なぜ不定詞が苦手になるのか?
不定詞は「to+動詞の原形」のカタチを指すわけですが、苦手になる理由はそもそも文型と品詞の理解不足です。文型は特に高校からしっかり学習をしていくため、文型の意識が低い中学生にとって、不定詞の使い分けどころか、その置きどころで悩むのは自然なことです。
不定詞では「to+動詞の原形」のカタチが3つの品詞の働きをします。
- 名詞
- 形容詞
- 副詞
この時点でこれらの品詞の働きイメージがなければ、不定詞を学習する準備ができていません。さらに、動詞の扱い方ですね。不定詞は名詞、形容詞、副詞の働きをすると同時にもともと動詞を用いていますので、本来の動詞の働きもするわけです。ダブルの品詞の働きをうまく使う必要があります。
不定詞の名詞表現(名詞的用法)
「〜すること」と訳せる、それが不定詞を用いた名詞の表現です。不定詞の場合は名詞的用法と呼ばれますが、呼び方は適当で構いません。
次のように用いられます。
- 文のメインキャラクターS(主語)
It is fun to meet him.(彼と会う[こと]のは楽しい)
- 他動詞のO(目的語)
I like to watch it.(それを観るの[観ること]が好きだ)
- Sを説明するC(補語)
My dream is to be fluent in English.(夢は英語がペラペラになることだ)
「名詞=S/O/Cのいずれか」でしたね。
不定詞をSに用いる場合、基本的に文頭には置きません。野暮な言い方です。(特定のフレーズでは使われますが)
(△)To meet him is fun.
形式主語Itを用いて、 不定詞の部分は後ろに置くのが自然です。
(◯)It is fun to meet him.
文型の話は以前の記事を参考にしてください。
不定詞の形容詞表現(形容詞的用法)
形容詞は名詞を修飾(名詞の説明)します。ですから、名詞のそばに置きます。
不定詞の場合は、「名詞+to+動詞の原形」の語順で、不定詞が後ろから名詞の説明をするのが特徴です。(後置修飾)
代名詞something「何か」
代名詞something to eat「食べ物(食べる何か)」
不定詞to eatが後ろから前の代名詞somethingを説明することによって、「何か」というモノが「食べ物」であることがわかりました。
この名詞を説明する不定詞の形容詞表現は便利です。
ハッキリとした名詞の言葉が浮かばない、あるいはあえて曖昧にしたいことってありませんか?
(a) You have to buy a thing to connect it to your tablet.(それをあなたのタブレットに接続するものを買わないといけません)
(b) I have something to tell you.(あなたに話さないといけないことがあります)
(a) 具体的な名詞ではなくa thing(モノ)と表現し、その後ろから形容詞として働く不定詞to correctで説明しています。
(b) 曖昧にsomething(何か)を用いて、その後ろから形容詞として働く不定詞to tellで説明しています。
OKでしょうか。
名詞を「to+動詞の原形」で後ろから説明する働きです。
不定詞の形容詞表現では「〜するための(名詞)」の日本語訳がよく紹介されています。一つの参考にはなりますが、上で説明した形容詞の働きを理解していれば自然な日本語は浮かんでくるはずですので固定の日本語訳を覚える必要性はあまり感じません。
不定詞で用いる「動詞の原形」も動詞としての働きは消えてませんから不定詞で用いた動詞が自動詞であればCやMが、他動詞であればOが続くわけで、まとまりの意識で押さえることができるかですね。
to connectをto connect it to your tabletというまとまりで解釈することが大切です。
不定詞の副詞(副詞的用法)
名詞と形容詞の働きは比較的ハッキリしていますので、不定詞の基本用法は名詞と形容詞をまずは確実に覚えてしまうことです。
名詞と形容詞の働きでなければ、副詞だと判断する、最初は消去法でOKです。
副詞は名詞以外を修飾(特に動詞の説明)します。基本的にまずは次の2文の使い方を押さえてください。
(a) I'm glad to hear that.(それを聞いて嬉しいよ)
(b) I was at the airport to see him off.(彼を見送るために空港にいました)
(a) I'm glad「私は喜んでいる」
なんで嬉しいのか?その気持ちになっている状態を説明するのが副詞として働くto hear that(それを聞いて[それを聞いたから])です。
状態を示すbe動詞を不定詞は修飾していますが、感覚としてはbe glad(喜んで)の理由を説明すると覚えたほうがいいです。
(b) I was at the airport.「私は駅にいた」
なんで駅にいたのか?その目的を説明するのが副詞として働くto see him off(彼を見送るために)です。
be動詞wasを不定詞が就職するわけですが、単純に「行動の目的」を表すと覚えたほうが役立ちます。
初対面の相手への挨拶表現であるNice to meet you.(はじめまして)も不定詞の副詞的用法です。なぜniceな気分なのか、相手に初めて会えたからですね。
不定詞の副詞表現の位置ですが、名詞や形容詞と違ってシンプルに覚えるのは少々無理があります。大切なのは副詞は飾りです。ですから、中心の話が先に来て、後半に副詞の働きをする不定詞をポンと追加するイメージです。
不定詞で表現の幅が広がる
読解もそうですが、英会話においても不定詞の表現力は大きな武器になります。
不定詞がなければ、
「ラグビーが好き」I like rugby.としか言えませんが、
不定詞の名詞表現を用いることで、
- I like to watch rugby.(ラグビーを観るのが好き)
- I like to play rugby.(ラグビーをプレイするのが好き)
- I like to practice rugby.(ラグビーの練習が好き)
のように、具体的にラグビーをどうするのが好きなのかを相手に伝えることができます。
「そこに行った」I went there.も
「目的」を示す不定詞の副詞表現をプラスすることで、
- I went there to meet him.(彼に会いにそこに行った)
- I went there to have dinner.(夕飯を食べにそこに行った)
のように、情報をまとめてスマートに発信できます。
不定詞がまだ苦手意識のある方は、まずは文型と品詞の復習を徹底しましょう!
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それでは、今日はこのへんで。
Thanks for reading.